"不定期連載"鞍馬の火祭り(6) 火祭りの実状

今年も無事に終了した火祭り。みなさんご苦労様でした。祭りの翌日に当たる今日も、朝早くからの後片づけなど、非常に手間のかかる祭りです。


さてさて、今日は火祭りの裏舞台を少し。


毎年のことながら、火祭りではトラブルが発生しています。今年も例外ではありません。毎年よくあるパターンは、酒癖の悪いやつのトラブル。祭りの男気を勘違いしてもらっては困ります。


で、上記のようなパターンは鞍馬内と外とのトラブルである場合が多いので、警察の介入があったりもするわけです。しかし、問題は鞍馬の人同士や鞍馬の内部で解決すべきトラブル。これが毎年の課題であります。例えば、増え続ける観光客の対策、スムーズな祭りの進行、無事安全に祭りを終わらせる方法の模索など、課題は山積みです。
では、なぜ課題が山積みなのか。課題の障壁となっているもの、それは仲間制度です(仲間制度についてはこちら)。優れた結束力・行動力を有する仲間であったとしても、昔ながらの身分制度によって意見を通すことができない。上位の仲間達は、祭りの時だけは大きい格好をして、神事以外の事務的な問題や、祭りのシステム的問題に関しては全く積極的な姿勢を示さない。結束力もあまり感じられない。祭りを次世代に伝えるという積極的意志を見ることができない。仲間間に一種の敵対心みたいなものが生まれてしまっている。
しかしながら、「なぁなぁ」でやってしまっては続かないような祭りであることも確かである。「反骨心」があってこそ成り立つ部分があるのも事実だ。昔ながらのスタイルを貫き、それを伝えていくことは最も大切だ。でも時代に合わせた柔軟な対応もある程度はしなければならないのではないか。それが非常に難しいのは分かるが、様々な問題を抱えていることを鞍馬自体が認識しなければならない。


それは、今の課題であると同時に、我々若い世代に課せられるであろう問題だ。せめて、我々以降には引き継がせないように取り組んでいきたい。