ソフトバンク、ボーダフォンの携帯電話用通信インフラ活用を検討

関係筋によると、携帯電話事業参入を検討しているソフトバンクは、英通信大手ボーダフォン・グループの日本法人ボーダフォンから携帯電話向け通信インフラを借りることを検討している。



ぬぬぬ…。またレンタルですか!ソフトバンクがボーダの通信網をレンタルして、エリアを確保しようと考えている様子。
新規参入業者最大の障壁といえば、「エリア」である。もしこのレンタル契約が成立するなら、最初から全国をカバーできることとなり、サービス提供に集中できる。また、同じ国内企業であるドコモやauであれば「あくまでビジネス」と割り切るのが苦手だろうから通信網のレンタルは難しいだろうが、今回要求するのは英国のvodafone。レンタルしてもらえる余地は十分あるだろう。


はっきりいって、この選択は賢い。もし本当に実現すれば、業界は変わる。間違いなく。


ただ、一つ疑問なのは、800Mhz帯のこと。技術的なことはよくわからないが、ボーダは現在800Mhz帯を使用していない。よって、ソフトバンクの強い要望である800Mhz帯を使用したサービスは不可能のように思われてくる。事実、ソフトバンクも今回の報道を否定している。

  • 他国の状況

記事にもあるが、今回ソフトバンクが取ろうとしている形態は「仮想移動体通信事業者(MVNO)」と呼ばれる。実際にはイギリスのヴァージン・グループがこの形態を使ってサービスを提供している。
私がイギリスに行った時の印象でしかないのだが、ヴァージングループの印象は薄い。英では確かOrange,Vodafone,T-Mobile,O2,Virginの5つがサービスを提供していたと思う。町中でよく見かけた印象があるのがO2。Vodafone,T-Mobileと続く。この3社は積極的に営業展開していた印象がある。日本でも知られるように、T-Mobileは昔のレアル・マドリッドの、O2はアーセナルの、Vodafoneマンチェスター・ユナイテッドのユニフォームにドドンと載っている。
肝心のVirginは、スーパーマーケット*1でしか見なかった。しかも、他のキャリアと比べたら申し訳なさそうにちょこんといた。「イギリスのツーカー?」と思わず苦笑い。


おそらく、Virginは本当にツーカーのように「隙間」を狙ったサービスを展開しているのだと思う。MVNO形態を取れば初期投資が少ない分、隙間サービスも可能となるのだろう。


孫氏は、「2番なんて考えたくもない」と言う。もし携帯事業でもてっぺんを目指すのであれば、MVNO形態では限界があるように思う。それとも、一部で噂されている、"Vodafone K.K.買収"という大技をやってのける為の布石なのか…。

*1:もちろん日本のスーパーとは違う